くるくるばたばた

主に東方SSの解説や感想と、稀に漫画とかラノベとかその他。

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神居祭で買った本についていくつか
○「オンリィマイ愛ドォル」(サークル:SaltyYard 作者:塩八氏)
 ゆかれいむであることに意味や理由など必要ないのではないかということを思い出させてくれたゆかれいむ。ゆかれいむがゆかれいむなのはゆかれいむだけの世界があるからなのだった。こうして理屈にしてしまうのはもう正直そっちの方が自分的に判りやすいから仕方ないけどとにかくなんかゆかれいむを思い出した。ありがとう、ありがとう。


○「愚問口授/愚問春譚」(サークル:かみやや 作者:サークル複数名っぽいので省略)
 愚問口授を買おうとしたところサークルの人に隙を突かれて気づいたら愚問春譚も買っていた。愚問口授は愚問史記のパワーアップ版というかそんな感じで、パラパラめくって絵を眺めるだけで何本かぴこぴこアンテナが立つので頭の中に保存しておいて気が向いたときに脳内で魔改造して誰にも気づかれないようにパクろう、いやパクるってほど具体的じゃなくて考え方というか捉え方、視界のコピーだよ! 実際史記口授合わせて頭の中の使ってなかった部分が刺激されるし。
 愚問口授のラスト数ページや愚問春譚の内容を鑑みるに愚問史記よりも誤読の余地はなくなっちゃったかんじだけど誤読が楽しい時はわりとそういう作者の考えとかどうでもいいですね!
 あと愚問春譚はアホだろこれと思いながらもっといろいろやってもらいたかったとも思いながらでも愚問史記愚問口授と合わせて実は意外と真っ当に考えられたもののような気がしないでもないと頭の片隅で思ったりはするかも。


○「candy pop」(サークル:きたかた神社 作者:サークル複数名っぽいので省略)
 すねいくさんとこのセットがなにげに豪華だった。
 そのセットの中の新刊の方(コピ本の方の小口の装飾みたいなのが個人的に好きだったりしてやっぱ小説本はコピ本だな! とか一人で勝手に納得していたのはさておく)。煙草の話。なんとなく魔理沙は煙草に手を出すキャラなイメージがあるのはなぜだろう、とか考える。煙草との関連が強いというか、妹紅とかだと最初から吸ってること前提で話が組まれることが殆どだと思うけど、魔理沙の場合は既に吸っている/吸い始めようとする/興味ないの三種くらいな印象。霊夢さんなんかよりも煙草との関連性が強い感じ。魔法使いという職業柄か、香霖(文花帖で水煙草吸ってたっけ?)との関連性か、あとは少女性の話か。
 幻想郷の煙草文化(および煙草の歴史やらなんやら)を考えると、アリスあたり煙草へのスタンスはどうなのだろう、となんとなく思わされたかも。魔理沙と煙草が関連するお話ってだいたい香霖か妹紅絡みなイメージなのでその意味では新鮮だったか。
 あとどうでもいいけどこれどれを誰が書いてるのか明記されてないのでよくわからんですぞ。
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東方同人誌メモ「科學奇幻」
○「科學奇幻」(サークル:RedTailCat 作者:合同誌につき省略)
・組長のが好きすぎて死んだ
・何度か漏らしてる気がするけど基本的に二次創作ではアフターもの大好きっ子でありましてそのアフター系統の中でもいっとう大好きなとあるスクランSSを思い出させるアレでしてつまり死んだ
・東方ってアフター系が少ないというか方向性が限定されてるところがあるというか、たとえば何らかのアニメやら漫画やらゲームやらの二次創作だとだいたい原作の時点でなにかしらの「事件」(と書いて「冒険」と読みたい)の始まりから終わりまでが提示されていて、その冒険、ニアリーイコール非日常が終わった後のアフターすなわち日常、まったく普通の社会生活、それまでの冒険とは違って派手なわけではないけれど日常は日常なりにいろいろ大変だったり難しいこともあって、非日常をともに過ごした仲間との関係も変わったり変わらなかったりして、それはそれとして日常の中でも新たな友人やら大切な人を見つけていって、しかしそれでもときおり思い出す冒険の思い出は私たちにとってなにものにも代えがたい大切なものなんです、みたいな
・(このあたりのなんちゃらはおそらく主にデジアド)
・そんな感じなので、アフター系というとなんとなくゴールデンエイジやさよなら氷精を第一に挙げたくなる一方で実はこのあたりは個人的なアフター欲をあんまり満たしてくれない部分が正直あって、どちらかというと霧雨魔理沙23歳の霊夢がmy需要を満たしてくれる方向を向いてたり、ただまあこっち系の供給が少ないのは東方のストーリーやらキャラやら諸々の構造上きっと仕方ないのかしら
・そういうわけで組長のはそこらへんのmy需要に短編という枠内でかなりフィットしていた……文章読んでるだけで満たされる度もたぶん一番高かった気がする
・あとキャラ的にぷらしーぼさんのが好き
・キャラ的にっていうと霊夢さんがでてるから好きなんだろうって思われそうだし実際そうなんだけどそれだけではなく、ようするにぷらしーぼさんのはキャラクターの描き方に一本芯が通ってるので普通になんか書くだけで面白いしそのキャラクターが何か変わったことやるのも面白いしすーぱーきゃらくたーぱわー
・「普段エロを描かない人のエロ漫画には、基本的にエロしか描かない人のエロ漫画には無いものがある気がする」的なはなしにわりと近いですね?
・(ぷらしーぼさんのはもうちょっとちゃんと読んだほうがいい気がするんだけど10ページ以上読もうとすると頭がぐるぐるしはじめるし霊夢さんがかわいいのでまあいいやと)
・あと、解説の人が仮面さんのを超次元ほのぼのって言ってたのはすごいファインプレーだとおもいました
東方同人誌メモ「博麗 暮らしの手帖」「RE:1」
○「博麗 暮らしの手帖」(サークル:ぽたぽた焼 作者:水之江めがね氏・あとき氏)
・安心して読める文章で霊夢さんがたくさんいてよかった
・霊夢さんがかわいいのでよかった
・ただし幸福論時空なのかなんなのかよくわかんないけどおなかいっぱいの気はした
・なんかこうたとえばほのぼのコメディな学パロがあったとするとそれはなんかもうなんのいみもないただのほのぼのコメディな学パロだからこそよいのであってじつはなんかこれはしりあすな理由でゆかりがやっていたのだーとか幻想郷全部を巻き込んだ異変だったのだーみたいな感じにされると萎える時期っぽかった
・でもたとえばハレケを今読んでもこういうもにょがでてくる気はしない、なんだろこれ
・一本か連作かのちがい? うーんどうでもいいか
・幸福論時空(べつに幸福論に限ったアレでは無かろうしそもそもどういうものなのか正直諸々ちゃんと読んでなくてよくわかってない感あるけどめんどくさいのでこう呼ぶ)はしかしぱっと見なんでもできる感あるように見せて実はかなり縮こまってる気がする……んーいや、んー、なんかちがうなそうじゃない
・「でも確実に失うものが一つある」「それは?」「真実よ」
・という話でもなくてですね、えーと、ぱっと見なんでもできる感あるように見せて実は真実を失わないかたちに造ると縮こまってる感が出てくる?
・とすると、本当の本当に真実というものをなくすか、それとも一つの真実を彩る布石みたいな位置づけとするか、おおまかにこの二つのどちらかだともにゃ感は消化できるのだろうか、いやしかし後者だとしてもそんなのしったこっちゃねえってはなしですな
・それはそれとしてそれぞれ霊夢さんがかわいくてよかったしこの霊夢さんがかわいくてよかった
・幸福論時空をこの霊夢さんの下位に置いちゃうというかこの手帖はこの霊夢さんの手帖であって幸福論時空とかその他のアレは些細なことであるという読み方もできるというかどちらかというとそっちの方が正道な気もするけどわりと序盤からそういうふうには読めない感じだし(視点、にこだわるのもなんかアレな気がするけどやっぱ一番はそこになるのかなあ、かといってうーんこだわりすぎるのもやっぱつまらんかんじがしてわたしが冷たくなって発見される)、そういうふうに読んでいくにしても終盤の文章はさすがに踏み出しすぎててそういう気分をとっちらかしちゃう感があってぬわー
・霊夢さんがかわいいです



○「RE:1」(サークル:星屑ドルチェ  作者:かやこ氏)
・この作者さんは霊夢さんが好きなのか霊夢が好きなのか魔理沙がはたまたレイマリが好きなのか、ということを考えながら読んでいた
・たぶん魔理沙スキーだ!
・とおもったら既刊を検索してみると霊夢さんスキーあるいは霊夢スキーであるように見える、ほむう
・7:3か8:2くらいで霊夢スキーっぽい気がする
・わたしは霊夢さんスキーなのでたぶんこの本とはちょっと違った方面の書き方になるのだけど、いやしかし考えてみると霊夢さんスキーが普通に描くならむしろこっちの方が王道なのかもしれない……?
・でもたぶん霊夢スキーだ
・霊夢さんスキーな話に転がっていくかどうかどきどき

東方同人誌メモ「東方きまぐれ学園」「まりさちゃんLv1」
・「東方きまぐれ学園」(サークル:テクノ製麺 作者:小うどん氏・たいらー氏)
 学パロの妙味は継続してこそ発揮される。
 ……と個人的には思っていまして。
 というのも、あれは独自の世界観を広げてゆくことで面白みがどんどん拡張されてゆく……そう、独自の世界観、関係性などをつくりあげ、場合によっては変化させてくものなのですね。現実世界の「学校」という舞台、時間の流れ、イベントに沿って。大容量の長編一本と、合計するとそれと同じ量になる連載数十本、たぶん後者でこそ醍醐味があると思うのです学パロは。なぜかというと、先述した「時間の流れ」「イベントに沿って」の部分がそれに当たるのだけど。一度に食べるにはあまり適さない……というか、個人的に好きなタイプの学パロはそもそも何十話か必要な感じ(もともと分割された構造をしている)なため。
 まあそんな感じで、学パロを「連載」してるサークルさんは無いかなーそんで霊夢さんがメインかぎりぎりサブ格くらい張っててカップリングも好みのだといいなーと以前から探していて、今回見つけたのがこちらさん。わりとレイマリというかマリ→レイ、あともこけねゆゆよむもってかんじ。(冬休み編と中間テスト編を見て夏コミでもう一冊でてるはずなんだけど店頭に見つからなかった。そっちはさくめー?)
 冬休み編でいい霊夢さん描くなーとかいい雰囲気かもすなーとかいう感じで惚れ込み。中間テスト編は魔理沙がちょっとよくわかんない(共感できない?)ところあるんだけどカップリングは正義なのでそんなに気にしない……。カプごと(?)に分ける形で一冊に幾つかのエピソード入れてるのもいい感じ、ただ微妙に尻切れ感あるというか描かれてない部分も多そうなのでやっぱりもう少し量を求めたくなる気持ちはあるかも。あと実際冷静になるとあんま学パロしてないところがあるので、そこらへんも今後重点されると個人的により楽しめそうな感あるなーとか思いつつ夏コミの新刊を通販でポチろうかしらとかしてみるところ。
 同一世界観(?)で作者さんのピクシブに何本かある気配なのでそちらもチェック。



・「まりさちゃんLv1」(サークル:poprication 作者:べにしゃけ氏)
 なんか妙に新鮮だったのでんんんん? とか思いつつ。
 基本的にコメディちっくだったり四コマ気配な同人誌はあまり買ってない(今回はわりと珍しくこれを含めて二冊買ってる)のだけど、本を読んでて感じたのは、視覚的に目に付く四コマの作法……端的に言うならコマ割かな、それがたぶん氏の作品群の中では珍しく見えた(既刊引っ張り出しての比較分析もどきとかはしてない)ってのがまずあるような? なんとなく氏の作品はタテヨコ90度の線のみで素直にコマ割ってるのって珍しい気がするし。しかしもう一冊買った四コマ含みの本もそうなんだけど、ページの半分に四コマ入れてもう半分にキャラのアップとかってわりとメジャーなやり方なのかな……メジャーな気がしてきたな……。
 この本はたぶんあえて分類するなら「壊れギャグ」になるんだろうけれど、壊れギャグって意外と書く上での新鮮さを呼び込んでくれる()部分があるので、そこらへんいい感じに作用してるような気も……? いつもシリアスい感じに書いてるとキャラも書き方も固定されてく(洗練されてくとも言うかどうかはわからない)ところがあるし、実際壊れギャグはたまにやると楽しい。変な言い方だけど、「どうせ」壊れギャグなので、なんかこれいいんじゃね? と思ったことを好きなように突っ込める度がシリアスよりも高い部分があったり。そんなかんじでわりと新鮮な感じがして面白かったかも。
 あと、氏の絵だとやっぱアリスはお姉さん的なアレがいいな……ちょっと優位に立ってるお姉さんポジションのアリスが映える絵だ。紫みたいに高いところから見下ろすんじゃなく、同じ高さにいながらなんとなく優位に立ってるアリス。これはたぶん氏の作品の霊夢と魔理沙が子供をやってるからこそ可能というか必然的にそうなる立ち位置なのだろうけど。四コマ(?)横のぶち抜きアリスが実際素敵。


東方同人誌感想「結局のところ平行線」
・「結局のところ平行線」(サークル:グイズグッド 作者:ナナミン氏)
 この本からぱっとれさんが受けた衝撃および解説解釈等々。誤読というよりは解釈。サンプルはこちら。委託はこちら。現代入りレイマリもといマリレイなのだけど、諸々の要素が化学反応を起こしてすごく新鮮な出来になってる。一言でいうと、普通の女の子としての霊夢さんと、レイマリという『カップリング』の両立ができちゃってる。これというのは意外と難しい……ここで言うところの普通の女の子というのは、たとえば普通に里に住んでいて妖怪退治なんかをすることも無く普通に遊び歩いて普通に男の子に恋をして普通に青春を謳歌して……というような、いわゆる「もし霊夢さんが博麗の巫女でなかったら」というIFに近い何か。
 さてそうしたIFを考えたときに、レイマリという『カップリング』に強い力を持たせるのが難しいというのは、これはもうごくごく当たり前の話。「普通の女の子」は、普通であるからこそ、女の子とくっついたりはしないのである。仮にそこで二人がくっつくとしたら、「普通の女の子」として霊夢さんと魔理沙の設定を擬似的に一次設定として置いた場合における、アブノーマルで切なげな、東方における当たり前のような百合ではない、普通の百合な二次創作のようなものになってゆくのだろうけど……それはよくある現パロや学パロで代替できるものではなく、オリキャラ男友達やオリキャラ女友達が当たり前のように入り乱れる、本当の意味で「霊夢さんと魔理沙は博麗やら魔法やら妖怪退治やらにかかわることない、里の普通の子供であった」というIFでなければならないと想像されるのだけど、相当長い作品になるだろうし誰が得するのかわからない(私は得する)し、そのような作品は寡聞にして見たことも聞いたこともない。アイスさんとかPNSさんあたりやりませんかね? マルナゲ!
 ともあれ何の話だったかというと、「普通の女の子」たる霊夢さんは、魔理沙のことを幼馴染あるいは親友という以上の、特別なものとして見ないのである。優しくてかっこよくて料理掃除洗濯その他諸々やってくれる彼氏候補を里に探しに行く、そんな『普通』である霊夢さんが、一方で魔理沙に特別な(『カップリング』的な)感情を持っていたらば、そりゃ変な話なのだ。少なくとも私の想像力の中ではね。「魔理沙でもまあいっか」とか「実は性別とかどうでもいい」みたいな霊夢さんもイメージされるかもしれないが、そりゃ普通の女の子じゃなく普通の霊夢さんだ(?)。
 個人的にはこれがなかなか微妙なところで、「霊夢さんも魔理沙も互いに別の人と(百合的な意味で)くっつきつつ、しかし互いを意識することがある」くらいならイメージがつくというか、以前「あなたとわたしの黒(?)歴史」というSSをそういうのイメージしつつ書いた気がするのだけど、これがたとえば互いに男とくっつきつつだったりするなら、色々めんどくさいことにしないと説得力をかもし出せない気がするんだよね。
 ここのところがレイマリのそこらへんに関する私の想像力の限界だったようで、彼氏候補探しに行ってエロいこととかもしてる(『普通の女の子』な)霊夢さんと、霊夢さんのことが好きだけどまったく相手してもらえなくて神社に遊びに行ったら留守番させられて霊夢さんは夜になっても帰ってこなくて男のところに泊まってるに違いなくて一人でえぐえぐ泣きながらごはん食べて酒に溺れるネトラレイマリであふぅするのが関の山だったわけだ。
 こんな感じに、普通の女の子としての霊夢さんと、レイマリという『カップリング』の両立は難しいと私は考えるのだけど、さて「結局のところ平行線」の話に戻ろう、この作品はそこのところに、現代入りという形で解を与えている。
 これがどういうことなのかというと、つまり、霊夢さんの内面を『普通の女の子』にするよりも前に、立場や環境を、『普通の女の子』のそれに落とし込むわけだ。であれば、仮に『普通の女の子』を霊夢さんが楽しんでいると前提しても、霊夢さんの内面、本質部分が『普通の女の子』のそれであるとは必ずしも繋がらない。そこに、『普通の女の子』としての霊夢さんに、レイマリという『カップリング』を並び立たせる余地が生まれる。というノリ。
 現代という舞台なので、霊夢さんにとっての魔理沙の特殊性というのも説得力を持たせやすい。また、ストーリーメインというよりかはシチュエーション萌えな本、ややもすれば説明不足と取られかねない部分はあるのだけど、実はそれもまたうまくはまってる。少なくとも『レイマリ』に必要なところはすべて描かれてるように見える……というかギリギリの材料でなぜかバランスが取れてる、一見足りなそうに見えるんだけどなぜか足りてるという確信があるという感じなのだけど、ここはいまいち理屈にできない……たぶんだけど、これ、女性的な感性っていうやつなんじゃないかなーという気がする。
 さてそんな感じで、私の射程の一歩外から殴りつけられた感があってすごく面白かったのでした。というか、なんか知らんが、東方で初めて現代入りを見たような気になった。「恋の魔法使いが別れる魔法を唱えたんだからな」の時点でもう敗北感MAX過ぎてヤバかった。死んだ。くそ。


東方同人誌感想「第三の眼」「静止する風の少女」
・「第三の眼」(サークル:La Mort Rouge 作者:ローゼス・ヴォイド氏 編者:仮面の男氏)
 素晴らしい作品であったことは前提とした上で、ちょっとありえないほどに相性が悪すぎた、あるいは良すぎたため、私個人としては合わず、そしてそのため物足りなくもあった。
 なぜ合わなかったか、端的に言うと……すごく大雑把な領域での話だけど、物語の主であろうさとりとこいしに関する諸々の解釈が、あくまで大雑把な領域でだけど、ほとんどが以前考えたことのあるものだったから。「さとりとこいし」に関する『予想外』がほぼ無かったからというかんじ。
 過程の部分はもちろん面白かったし、「さとりとこいし」以外のキャラや舞台、諸々の設定等々は、やっぱり仮面さんであるし細かく丁寧になんかたぶんいろいろ知識とかも以て描かれてて、頭の中に読み込むだけで面白い系のパワーがあった。だが主の部分に驚きがないのはやっぱり物足りなかった。
 モロネタバレになりますが、『予想外』の無さというのが具体的にどのくらいかというと、プロローグを読んだ段階で、(1)過去のさとりとこいしが一章で描写されたような存在であること (2)さとりがこいしの眼を気にかける動機部分、すなわち、こいし自身(←が存在するなら)のことよりも、一たる覚妖怪に戻るあるいは再び近づくための手段としてこいしの存在を捉え、第三の眼が再び開けば良い(あるいはこいしにとってもそのほうが良い)と考えているであろうこと、(3)こいしがどのような存在であるかは、『無意識』とかいうのをどのように描くのかがまだ見えていなかったのでさすがにわからない、(4)さとりとこいしの統合あるいは完全なる分化、またはそれ以外……この三つのうちどれかが最終的にあるいは物語の過程に解答としてぶつかってくるであろうこと、「この話は物語にされる必要がある。何故ならば人間に読まれなければならないからだ。」からして『それ以外』の可能性がやや高いか(余談だけど『それ以外』にもいちおう中身はあって、その一つは後書きに記されていたボツ案に発想としては近いものだった)、といったかんじの予想を立てました。日本語が変な箇所ありそうだが気にするな。
 仮面さんの思索が浅かったとかそういう系のことを言う気はまったく無く、むしろ私が想像と適当理屈とノリでくっつけてたところをたぶんがっちり固めた知識とかで(←私自身に知識がないから「たぶん」が付く)並べていて実際説得力とワザマエを感じていたんだ。
 話を変えて、以前垂れ流した、仮面さんの特徴、について。これはあくまで私が勝手に感じているものと前置きつつ。
 端的に結論だけ言うとたぶん悪く聞こえてしまうのですが……「キャラクターの根っこの部分がなんとなく同じに見える」、言い換えるなら「キャラクターが一人の頭の中から出てきてるという感触が強い気がする」といったようなことを私は仮面さんの作品に感じてる部分があります。ほんとになんとなくなんだけどね。
 なぜ自分はこう感じるんだろうと考えてみると、たぶん、仮面さんが書け過ぎてるんじゃないかなとなんとなく思ったり。分量的に多いというのもあるけど、キャラクターをがっちり丁寧に細かく書いてるからこそ、その奥にあるものがちらりと見えてしまうようなというノリ。キャラの描き分けができてないとかいうのとは、なんか似て非なるものだと思う。うまくいえないんだけど。
 なんというかあれだ、薄暗い洞窟で、目の前に八匹の竜がいるんだよ。普通そいつらは頭だけで、なんか輪郭ぼやけたりもしてて、うにょんうにょん単体攻撃やらコンビネーションやらしかけてくるんだけど、なんかよく見たらこいつら同じ竜じゃね? とかいうのがわかったりもするんだ。
 仮面さんのは、竜の輪郭もはっきりしてて、そいつらはちゃんと違う竜だったりもするんだけど、輪郭はっきりついでに首のほうまでちゃんとあって、その根元にファーッと目をやってみたらあれこれ一匹のヤマタノオロチじゃね? っていうのが見える感じというか。
 で、これ自体は決して悪くないというかそもそもしょうがないことのはずなんだ。むしろキャラをちゃんと書いてるからでもある。……うん、ある程度しょうがないはずなんだ。しょうがないっていうかそれでいいことでもあるはずで、否定すべきものではないようにも思うんだ。いちおう書き手的なことを齧ってる身としては。
 ただ、人間しか出てこない話ならともかく、それを意識することなく妖怪とかも書いてしまうと、妖怪やらなにやらも全部ひっくるめて「人間的」なものにしか見えないんじゃないだろうかとは思う。それで良いんだろうか?(ネタバレ:良い)
 書き手としてはそんなこと気にする必要ないんだ。読者の我侭はまた別なんだけど(読者様モード)。
 仮面さんのキャラは根っこが「人間的」に見える。普通はそんなん気にしないんだけど、仮面さんくらいに書ける人に対しては、個人的には、ほんとうにあくまで個人的にはなんだけど、そこに物足りなさを感じる。無茶振り乙。
 ああそうだ、個人的には、そこも第三の眼に物足りなさを感じた要因の一つなんだ。だってあのさとりとこいし、はっきりと「人間的」だったから。
 先に述べたプロローグ時点での予想の(3)で、『無意識』とかいうものをどのように扱うのかによってこいしのキャラは変わる的な意味を含ませたつもりだけど、私にはあのこいしは、ファーッと消える能力と姉の心を食べるという特殊性だけ持った、ごくごく普通の人間のような妹妖怪にしか思えなかった。
 さとりにも同様の物足りなさを感じていて、それは後に理由付けされた(あいつら才能ねーよ)ように思う、そしてそれで納得はできるんだけど、納得ができるのかと満足ができるのかはまったく別の問題で、つまり満足はできなかった。この物語がこうであるならばそれはそれでいいんだけど、個人的にはやっぱり才能ある覚妖怪のお話を見たかった。
 だってさとりとこいしが人間的である話なら(殊さとこいに関してなら非人間性を追及したものもちょくちょくあったと思うが)他に見てきたように思うし、いくら周囲のキャラや舞台の記述が強力なものであっても、中盤から後半の途中までは、さとりとこいしの話としては、彼らと似たようなものに見えてしまった。……たぶんこれは、先に述べた(1)や(2)に私が驚きを覚えなかったのが関係してると思う。ちょっと自惚れ入ってるかもだけど、おそらく(1)や(2)の段階でじゅうぶんに『斬新な古明地』であるのが多数派なんだ。
 ……改めて宣言するまでも無いと思うが、これは「第三の眼」のどこがどう良いとか悪いとかそういうのを語るのではなく、どうして私が合わなかったのかということをえんえんと説明するだけの文書になります。
 あー……ちょっと余談だけど、いつだったかのコンペチャットかな、「どうして古明地に普通に人間のように両親がいてそいつらから普通に人間のように産まれていると疑わないのか」「どうして古明地姉妹が実の姉妹であることを疑わないのか」的なことを言ったら、おおよそ反応は二つで、ざっくり言って「その発想は無かった」と「何言ってんだコイツ」だった気がする。かなりうろ覚えかつ適当なので細かいとこ違うかもしれんが。実際それが多数派なんだと思う。仮面さんの思索が浅いとかそういうことを言う意図はない、と先に述べたのはこれにも関係するんだけど。
 お互いに意図するところを共有していたかというとかなり疑わしいけど、「古明地って実の姉妹じゃなくね?」「やっぱそう思うよねー」的な感じで普通に話をした記憶があるのは、ロリババアクレェと化した某氏だけのような気がする。なつかしや。

>仮面さんの作品はまだ全部読んだわけじゃないけど、一つちょっとした特徴(それは良い物でも悪い物でもあるかも)がある気がしてて、しかし古明地を正面から書くなら(私が想像する限りは)その特徴というのを裏切っていかなきゃならないはずなので、そこで書いてくれるかどうか注目してるかも。

 というツイートを以前したはずで、たぶんこれの意図は、さとりとこいしを描くなら人間的なものにはできない、いやしないはず、といった予測(偏見?)が私の中にあったんだと思う。なんかもうちょっと複雑なあれこれがあった気もするが忘れた。
 基本的に内容に細かく言及する気はない(それをやるべく精読すると時間とエネルギー的にしんでしまいます)のだけど、一箇所ちょっと意識低い読み方でもわりと引っかかったところがあったのでそこの解釈堂々巡りんぐでも。
 気になったというのは、第一章から出てきてた、「二つの身体に一つの心」という言い回しというか概念というか……少なくとも第一章で描かれていたのは「二つの身体に二つの心」であると思うんだよね。心の交感の比喩として「一つの心」と言ってるんだろうと思ったんだけど、どうも後のさとりもこの言い回しをかなり強く使ってるようで、そこは素直に違和感があった。
 第一章で描かれていた可能性があるのは「二つの身体に二つの心」か、でなければ「一つの身体に一つの心」だったのだと思うけど、おそらくは前者であって……「二つの身体に一つの心」というのは、初期の何も知らない二人だったらばともかく、さとりが使うには、少々概念として矛盾を孕みすぎているような……あ、でもだからこそなのか? いや、でもそういう感じも正直あんましないような……?
 心とはなんなのかーとか、心とはどこに宿るのかーとか。一つの心が二箇所に同時に宿るというのがどうもイメージできない……それは、単に同じであるだけの二つの心か、物理的に隔たっているだけの一つの身体なのではないか? という方向に揺れたりする。
 一つの心が二つの身体を同時に支配した時点でそれは一つの身体と再定義されるのではないか? と私ならたぶん結論する……いやなんかこういう話じゃないような気もするんだけど。
 えーとなんだ。第一章は「二つの身体に一つの心」という概念に守られながら記述されたお話のように思うのだけど、実際普通に「二つの身体に二つの心」と見えるので、たとえばあれらが数十年経っても違い始めることなくわたしを維持してるところとかは、説得力不足と感じたりもしたかも。
 後にさとりが「二つの身体に一つの心」を抱き続けているのは、そのように視野が狭くなっているという解釈も可能だけど。ただこれはなんとなくそのようには見えないというか、「二つの身体に一つの心」は作品を通低して存在してる気がするんだけどここに関してはどこかできっちり否定されてて私に重大な読み飛ばしや理解不足がある可能性が普通にある気がするってくらいわりと曖昧な読み方をしてるかもしれない。
 ちょこちょこ理解できてなさそげなところあるからね……せめてメモでもとりながら読めばマシだったのだろうが、私にはその読み方は少々窮屈に感じられるのでガンガン読み飛ばしております。
 だいたい、そんな、かんじ、でした。ねむい。
 さとりとこいしの部分については物足りないところがあって、それについてつらつら書いてきたのですが、そこ以外のキャラとかは濃い味を感じながらもぐもぐできました。さとりとこいしも、予想外が無いという点を除いて、過程の部分だけでもかなりがっつり書き込まれていておなかがくちくなりました。メイン部分で合わない感じはしたけど、とても面白い、素晴らしい作品なのは間違いなかった……ありがとうございました。
 作中に存在する文言の中では「(それでも)わたしはここを離れることができない。わたし以外に水を汲めるものがいないからだ。」が一番好きでした。あれはすごかった。
 「誰かがやらなければならないことだからです。」との対応でじわっときた。





・「静止する風の少女」(サークル:La Mort Rouge 作者:仮面の男氏)
 静止する風の少女はですね、霊夢さんがかわいかったですよ(唐突に)
 あと、この「静止する風の少女」なるタイトルからオーラをきっちり感知できなかったあたり鈍いねぇとしか言いようが無く……いや実際読んでみるとわかるんだけどこのタイトルはかなり強いんですよね。あと霊夢さんはかわいい。と言うのも、これ私は「静止する/風の少女」と読んでたのだけど、それがいけない。「静止する風/の少女」なんだよね。この見方が出来ずに戦闘力を察知できなかった。霊夢さんはかわゆかった。
 核融号事件と似てるタイプな気がする、と言ってしまうと表面上そんな感じはしていてでもぜんぜん違っていて、しかしなんとなく似てる感じはするのだけどやっぱり違う。霊夢さんがかわいいのは同じ。数字が低い方を低層として1~10まで考えるなら、2,3,4,8,9,10あたりが違うかなーという感じ。しかしこの手の作品において霊夢さんがかわゆくなるのはある種の仕様なのではないかとも思える。キャラクターの描きっぷりのバランスとかそこらへんは一見違いに思えるけど些事であって、つまるところ静止する風の少女においてはそれは手段、核融号事件においては目的みたいな感じじゃないかなと思う。どちらにせよ「それ」があるとなるとたぶん霊夢さんはかわいい。
 1が似てるのではないかなと思えるところはあるんだけど、そこはあくまで手段、本筋がひたすらあやさななのでややそっちの面では薄いのかどうなのか……わりと頭使わずお話もしっかり認識せず霊夢さんがかわいい場面以外曖昧なままさらっと読むしかできない派だけど、これは七割がた私の怠慢であると同時に三割がた作品における問題のような気もするのだけど……第三の眼も三章四章はそうなんだけど、これ個々の場面を非常に読み返しにくいんだよね……私みたいに適当に読んでると、どこに何の情報があったかとか脳内で覚えつつ関連付けというのが全然できん。霊夢さんシーンくらいだ。それに伴って因果関係が把握しにくいというか。読んでる途中に「100ページくらい前には何が起こってたっけ?」と訊かれたとしてたぶん二回に一回くらいはわからない。小説本というメディアからして、例えば漫画単行本とかと比べれば「個々の場面の読み返し」に向いてないのは明らかなんだけど仮面さんの場合、(1)章分けがでかい(しかし小説本としては普通) (2)途中にイラストを挟まない(特に悪いわけではない) (3)単純に長い(仕方ない) (4)しかし微妙に因果関係をきっちり把握してないとよくわからなくなる書き方をちょくちょくする(ぉ?) といったあたりの特徴により「なんかちょっとよくわかんないけどとりあえずあやさなは仲良くなってるしにとりともはたてとも仲良くなってるな! よし!」みたいな脳筋な読み方を私は選択する(良い子はちゃんと何がどうなってるか把握しながら読む)
 ただ、静止する風の少女は、解釈とかそっち系よりも単純に「カップリング話」な面が強いので、よくわかんないけどなんか仲良くなってる、というのが逆にある種の力を感じられて個人的には心地よかったりもして、ようするにこれは相性がよかったのかなぁとも。因果関係の把握にしにくさ、というよりは読み返しのしにくさについて、たとえば「少女と少女と少女の偽」ではまったくそんなの感じなくて、たぶんこれが関係あるのかなぁとは思う。http://t.co/gdYK7Tf1
 一つ一つの章が細かすぎる+章ごとにちょこちょこ視点入れ替えてる の相乗効果かなぁ。先の(1)と言ってることが矛盾してるようだけど、(1)で言ってる章は、たとえば章タイトルなど、明確にラベル付けされてるやつね。静止する風の少女は幕前幕後除いて、(1)における章の使い方だと三章構成。

東方同人誌感想「THE BOX」
 例によってついったから。

・「THE BOX」(サークル:草枕文庫 作者:合同誌につき略)
 まずケースについてはちょっとよくわからないので考えないことにした(  表紙の箱とそこに描かれた箱と中の箱と本と、これらの関連性をどのように考えればいいのかなぁと思うと、まず表紙に描かれている箱について、四隅の留め金(?)が他の箱のどこにも(内部も含め)再現されていないためまず一つ独立したものであるんだろうなと思われて、そうなると未読の段階でこれらの意味を考えるのはやっぱり徒労になりそうだなと思ったのでひとまずスルーを決め込むことにしたらしく、そういえばいまだによくわかってないなこれ……。まあ誰かが考えてくれるさ(
 さてめくり始めてそして箱は拓かれた、となると逆側には何が書かれてるんだろうなーと思ってしまって先にそれをチェックしてしまう早漏っ子で申し訳ない、確認しつつふーんと思って進めてみるとDOMAINにたどりつき、そしてまた裏側には何があるんだろうなぁと思って逆側からぱらぱらとめくり十数ページほどめくって「ふぅ、ん……?」と思いつつまた戻ってえっちらおっちらDOMAINを読み、さてさて、と。
 最初の部分を読み進め……この段階ではどっちが内でどっちが外か(六つの面で区切られる空間の外と内はどのように区別されうるのだろうかー的な)系の話を想像しつつ。ここ、展開的にというか蓮子とメリーに違和感があるんだよね……そう、蓮子はどうでもいいとして、メリーに。しかしここメリーの一人称なので何かしらの仕込を疑うのは難しいのかな……。
 「プロローグが存在する」という時点で、この本の中心を貫く一本の筋が存在することが想像されるので、この段階で、そもそもこれはどういう合同誌なのかなーというのを再考する必要に駆られる。何故六つの話なのか、何故これらのテーマなのか、何故箱であり、六つの面なのか。
 Ghost Operation:幻想科学なる言葉(に付随して文明ごっことかも)を想起する作品。幻想科学、そう、これを想起させる面白げないちアイディアをひねり出してる時点で半分勝ってるよなーという作品。ただもう半分は、個人的には幻想科学の成果物だけでなくそこにたどり着くまでの理論や動機やハッタリ等々この手の作品ではもっと楽しませてほしいなーと思ってしまうし、少々ページ数が少ないのもあってやや物足りない面があり。面白いんだけども。
 一つ目の作品を読み終えた段階で意識に飛び込んでくるのは、四角と四角だったり、面だったのが箱になってるのだったり、私がわたしだったり、あとなんだか/だったり。まあチェックするところのようであまり気にするところでもあるめぇ的なノリで。
 太秦ランドスケープ:ウェブをメインにしてるSS書き(?)としては使いたいけどもなかなか使えないものの一つとして傍点とルビというのがありまして、なんだか遠い目というか生暖かい目というか羨ましげな目というかそんなかんじでぼんやり眺めてみたり。ルビ芸だとラキチャあたりが記憶に新しいんだけど、基本的に本で書くことをあまり想定しない人なのでこれは普通に羨ましいなーと思いつつ。物語の大部分が虚構であることの意味合いについては、大部分でしかないが故にあまり考える気が起きなかったりもするのだった……。
 二つ目を読み終えて、箱が何されどうなったのかはあまり気にしないところなのかなーという感覚を得始めていたりだったらしい(
 魔女、匣の廻轉を語りて曰く:つくしさんだー、つくしさんだねー、つくしさんだよー。しかし難点は四ページ目くらいでオチが想像ついて実際にその通りだったこと、と言いたいところだがそもそもそんなにページ数がry
 これは、というかこの作品の彼女は解釈の余地があるように思えるんだけどどちらかというと私にはよくわからないと言うか、食の作品と微妙に通じなくもないよくわからなさがあるやも知れない。あと初読の時は、「この合同はこれありなのかー」と思ったとかなんとか。
 ライブハウスではお静かに:ちょっと「苦手」や「個人的好み」の違いが重なってはにゅはにゅしてしまったり……視点が雑多に移り変わったりとか苦手なんね。場面も大きく変わってるってならまだしも。あと廃墟好きなので自分でも秘封廃墟とかやってみたいなと思ってるんだけど、具体的には言わないが廃墟萌えポイントの相違がすごく出てる感。そしてオチがわりとすぐ読めてしまう……というよりも、「これがオチになってしまう」ことの方が苦手と言うか。ここらへんは昨日某氏と話して「価値観の違い」と結論したのでまあ仕方ない……仕方ないか……?
 ジョンバールの娘:すげえ……挿絵のチョコがまるで実写だ……(  六つのお話の中でたぶん一番好き──好きなんだが、この辺になると流石に気になってくるのが、個々の掌編がこの合同誌のコンセプト(?)にどれだけ寄与しているのかということだったりもして。
特にこの話は、そう見ようと思えば、成分の殆ど全てがこの合同誌へのわかりやすい示唆になってるように感じられてならないのですね……だからといってこの話単体についてどうこういうわけではなく、どちらかというと、ではこれまでの話はどうだったのかという気になり方をするのですけども。
 さて、それまでの作品を見返してみると、わりと結構そういうところがある気がする、というくらいになるのですが、これがどのような意味を持ってくるのかはまだちょっとわからない、もといわからなかったと。
 オルタ:表紙が出オチすぎた……(  いやあれは出オチだろうw いろいろ面白げなんだけど引っかかるところも多いかも。……になってる演出がどのような意味を持つのかはわかりそうでなんかわからなかったり。?(クエスチョン)な情報が抜け落ちた(記録あるいは再生される意味を持たされなかった)と考えると、感情タグの存在意義と競合するように思うし。んー、いや、これでいいのか? とも一瞬思ったけど、やっぱり、……に変えてるというのはよくわからんな……。あとめがねさんに追従するわけではないんだけど、捨てることに対してすら何も感じないというのはやっぱりちょっと想像できない(仮にそのような世界であるとしたら、秘封倶楽部なんてものは存在しうるのか?)し、またそのような世界であった場合、やはり、そのような世界であることをいちいち描き説明していることそれ自体が違和感になる。うーん、なんか、なんだろう。なにかズレを感じるんだが。まあいいか。
 えーと全体としてどうなるんだろうそれで。二次創作あるいはn次創作性に対する表現作品という感じになる……のか……? THE BOX(n次)世界に存在する箱(n+1次)の中のお話においてそれぞれn+2次性が示唆されていたり、あるいはn-1次が示唆されていたり。
 あるいはn次創作への疑問と言うか悪意と言うか……うーん、こういう解釈にしてしまっていいのかなぁと悩むところなんだけど、正直これ以上を考える気があんまり湧かないんだ。
 かたるさんが私に買ってみていいと言ったのはすげーわかるっていうか正しいんだけど、まあそこらへんはおいおいだ。
 ……ああ、なるほど、考えてみたら、オルタは「合う」話なのかも……というかこれだけが自覚的な上で明確にしてる感じなんだけど、合同誌の体裁を考えるとこれは大丈夫なのだろうか……んーいや、自覚的とか明確とかはあんま関係ないのかなそれとも。
 (1)主にオルタから逆説的に導き出されるあんまりやりたくない読み方をする (2)それぞれの掌編に合同誌としての力場はそれほど掛かっていない(作品表現としてのあまり厳密な統一は為されていない)と考える (3)私が思い至っていない読み方が存在している  複数回等可
 うん私はこのくらいだ、あとは他の人にまかせよう。
東方同人誌感想「いつかの星のその名前」「神社生活+ねこ」
 例のごとくついったーから転載。

・「いつかの星のその名前」(サークル:poprication 作者:べにしゃけ氏)
 実は今回気になり度でいうならかなり高くて、というのもなんだかネタ被りの気配がしたからだったのですが読んでみると意外なほどに被ってなかったたぶん……長編と同一世界観なのを鑑みると、少なくとも「点」での重なり方はしてない感じ……「線」の方はどうかわからない、というか仮に「点」で被ってたとしても「線」の方では重ならないパターンだろうと思っていただけに、むしろこれは「線」が微妙に近くなるのではないか感が無きにしも非ずだけどまあたぶんそうはならないだろうってことで。
 「でも、それは──」がどこに掛かるのかという話なんだけど、長編の流れとこの作品単体とを考えると、やっぱりこれは素直に魔理沙に掛かってくるんだろうなという感じがするのでのでのでのでー
 「さびしい」がどこからきてるのかは長編の最初のやつを読んでるかあるいはレイマリ脳かつレイマリセカイ前提で読まないとよくわからなさげな感があるかも。魔理沙のはこの本単体でわりと明確にほのめかされてるんだけど。
 ……しかしこれ、裏の意味を持たせて(ここで言う裏の意味が被りを危惧してた部分なんだけど)ないよな……? 最初四ページくらい読んだ段階で「あ、これ絶対被った」と思ったんだけど……あ、これもしかしてこっちに掛かってる……? いや、えっと……。
 like a stepからの流れをもうちょっと意識して読むべきなのかなとも思ったが、これはたぶんほのめかされてないよな……? と思ってしまうあたりに漫画媒体の不自由さを意識してもしまうのだけど思考があっちに行き始めたのでこのくらいにしておこう。



・「神社生活+ねこ」(サークル:PERSONAL COLOR 作者:桜庭友紀氏)
 この方の作品読むの久しぶりなんだけど、なんか、絵柄変わったなぁ……。久しぶりにだからそう思えるだけだろうか。具体的にどんな変わり方をしてるかとかはちょっとよくわからないけど。
 タイトルどおり神社生活+ねこなまったりほのぼの。ゆかれいむ要素を欠片でも持ち合わせている人ならキャラに違和感などもあまりなかろう、堅実安心なほのぼの作品ってかんじ。特徴としては、諸々の小道具がすごく効いてる印象……同人誌ってなんとなくキャラばっかり描いてる印象があるんだけど、
 そこにアクセントを加えるバランスよい小道具配置。これは、収録されてるのがそれぞれ四季(プラスアルファ)に対応する掌編であるというコンセプトから導き出されてる感。こういうふうに四季を描くのってやっぱ楽しいというか、なんとなく目指してしまうところですね……(似たようなのやったことあり
 ただまあ、その四季というコンセプトが足を引っ張っている……わけでは決してないんだろうけど、なんとなく終わり方が尻切れトンボというか、変なふうに発散してるというか……少なくとも作品として、お話の流れとしてオチが付いてないよなー感があって、そこだけはもやもやかも。
 「猫がいる生活」の空気を描くことはできていると思うんだけども、という。秋になって、これ紫の冬眠くるのかなーと思ったら案の定来て、微妙にゆかれいむじみた空気が流れて、そして私にしては非常に珍しいことに、これゆかれいむ本筋っぽくになっちゃうのかなーやだなーなんて思うくらいには
 「猫がいる生活」の空気を描けていただけに、ちょっと残念。まあ、だったらどう終わらせりゃいいのかと問われたら困るような流れの作品ではあるんだけどね……ところで最後のページの一コマ目にねこが二匹いるのは何なんだろう……普通にミスだと思ってしまうくらいには意味がないのでたぶんミスか。
 あと、ゆかれいむよりもむしろ表紙でレイマリを期待していたのですがそれは表紙詐欺というものでした、まる
 たぶんだけどこのオチ無いもやもやは、ねこが来るまでの流れを最初にちゃんと描いているからこその気がする。「始まり」を描いているなら「終わり」があった方が収まりがよくなる。これがたとえば、最初らへんでもうねこが当たり前のように神社にいて、途中らへんで事情を知らない誰かにねこが来るまでを台詞のやり取りいくつかで軽く説明、ってくらいだったら、「なんとなく始まってなんとなく終わる」形式に落とし込むかたちで、もうちょっと全体として均せた感がある……かも?

東方同人誌感想「さよなら氷精」
 ついったからの転載ー。


『さよなら氷精』読了。素晴らしい作品であったことをここに記しておきます。

わりと問答無用で「いいから読め」といえてしまう本なのでみんな読みましょう。

これはなんというか、「アフター」かと思っていたら成分的には「続編」の方が近いですよね。実はその二つのどちらでもない何かなんだけど、成分的には比較的そっち。何かのRPGの二作目。東方プロジェクト2みたいな。私はやったこと無いんだけど、アークザラッドトかたぶん近いのでは。

仮面さんの宝具の一つは世界やキャラ設定の詳細な構築だと思っているので、考えてみるとこの手のヤツはある意味氏の得意分野ではないのだろうか。

ただ一つ咀嚼しきれないというか私が勘違いもとい前提を履き違えていた可能性があるのは、未来の魔理沙、大人となった魔理沙たちを描くってのが背骨なのかなと思っていたけど、これが背骨だったのかというとクビを15度くらいひねらなくもない……?

その観点でまとめてしまうには魔美が少々出張りすぎていたように思うんだけど、いやしかしこれはもう一歩引いた視点で見るべきかもしれない

いや、うーん、魔美の立ち位置が子供というよりも少女というよりも魔理沙の娘というのがギリギリ強く見えてしまって(3.5:3:4くらい?)、魔美の立ち位置をそのように見てしまうと、びみょおおおおおおおに全体としてのまとまりに違ったベクトルが混ざりこんでいるように見えなくもないというか

魔美と当代の霊夢が魅力的過ぎるキャラであるがゆえの反動であるようにも思うんだけど……うーん? もうちょっと大雑把に「未来の幻想郷の話」としてのみ受け取るべきなのか

「未来の幻想郷の話」から少し焦点を絞ると(たとえば「魔理沙の清算の話」であったり「大人になった、変化を経た魔理沙たちの話」であったり)、ほんの少しそこからははみ出してる部分があるように見えて、逆に「未来の幻想郷の話」まで広げてしまうと少々落ち着かない部分があるかも、というくらい?

あと、中身で気になったところがあるとすれば、弾幕ごっこへの解釈がすこーし硬いかもといったくらいだろうか……もちろん理屈付けはされてるんだけどこの硬さに対しての説得力としては80~90%くらい? な印象で、仮面さんなら120%やれるよなあと思ってしまうとやはり多少気になってしまう

硬いというか、強い、かな。あまり強い言葉を遣うなよ、弱く見えるぞ……とアイゼンさんは言いました、というのは関係ないんだけど、全体的に柔軟なキャラや設定の構築が見られる中で、ここだけは妙に画一的というか、特定方向からの打撃に弱そうというか、柔軟さが感じ取れなかったような。

その脆さをほのめかすのも考えの内だよと言われたらΩ ΩΩ

なぜ絶賛しているのに気になったところを挙げ連ねているかというと、今挙げているところ以外のだいたいぜんぶが褒めどころだからです。いいから読みましょう。 http://t.co/O6fkJEnH

(いまブログ見たらチルノが主役って書いてあっていやまあそうなんだけどアルェー?な状態)

いやしかし久しぶりにどっぷり満足しました

レイマリ分がゼロに見えますが意外とレイマリというものです

レイマミに悶えるばかりかレイマミを通してレイマリを想像してしまう時点で私の負けなのだしむしろそういう構造なんじゃないですかね

(仮面さんより)@paletter 弾幕ごっこについての記述が強めなのは、多種多様な価値観や概念が理想的に共存するための新しいルールを思いつかなかったというのが大きいですね。そこまで含めて未来像を構築するべきだったのかもしれません。

@robert2nd いえ、ルールとして弾幕ごっこを用いること自体には特に不満ないのですが、そこへの理屈付け、説得力として視界外から一撃食らわせてもらってたら完璧だったなーという、そんな無茶振り……

(仮面さん)しかし、そこまでやるともう本当に「東方でやる価値があるの?」というマジックワードに到達してしまいそうな気もする……。

しかし仮面さんのゆかれいむが見たい


東方同人誌感想「四畳半干物大系」
 永江さん合同感想。ついったからの転載。

・「四畳半干物大系」(サークル:room-butterfly 作者:略)

そう、永江さん合同読んだんですがなんかこういまいち「永江さん」という世界の概念がよくわからなかったのでめんどくせーため東方版まほらばってことにします

永江さん、中途半端にかっこつけて自分なりにまとめるなら、東方現パロ基本幻想アーカイバ、ってかんじ。

「永江は結婚することにした」めがねさんぶわぁwwwwwwwwwwぶわぁwwwwwwwwってかんじで気づいたら読み終えてる作品。収録作の中で一番文章的に読みやすかったのかなと今にして思う。永江さんと地子メインで、永江さん世界におけるキャラクター永江衣玖(と、そのすぐそばにいる地子)

を描く、イメージとしては「点」という感じの作品。沙月さんのも同系統なんだけど、なんでこの系統のやつには計ったかのようにコンドームがでてきてるのかと多少首をひねらないこともないがまあなんとなくわかった気になった。ぶわぁwwwwwwwwwwwwwww

「プレイヤーズ!」つくしさんにしてはなんか文章読みにくかったなと今にして思うのだけど、慣れと波長の問題でしょうか知りません! あと、収録作でただ一つ、なにやら箱庭めいた薄ら寒さを感じた作品。なんででしょう……寝る前の私は、この作品はこの作品なりの永江さん世界観を広げることに

積極的ではないから(阿求を出してそれだけでもう固め、それ以上新たに広げる事はしない、ハンタでいうところの「円」のような作品)と思ったけど寝て風呂入ったら意味わかりませんね。ハハッ 

あれじゃないでしょうか、時間経過のさせ方がよくあるあれなんだけどなんかすごい印象的で、これがたぶん(「現代的世界観」ではなく)「現パロ」となにか化学反応起こしてる気がしてならないのでして、たぶんこれと、微妙にキャラから距離を持った語りが、箱庭感というか下位次元感を

かもしだしてるんではないかなーといま適当に思いましたまる  ある意味もっとも印象に残った作品。

「バッドレディスクランブル」ふえー永江さんってこれアリなんだ、と思いながら読んでた作品。いやニンジャスレイヤーとかそういうのじゃなくてね。こう、明確に「不思議なこと」が出てくるのが。きりゅーさんのみならず羊さんの名前があるのに惑わされて、へー永江さんってそうなんだーと

飲み込みかけたけどたぶんそんなことはないと私が思ったのでたぶんそんなこともにあ。いまは、これもまたやりたければやっていいんじゃねーのってくらいの受け取り方。にしてもエンタメっぽい楽しい話がうまいなー普通にうまいなーと頭の片隅で思いながら永江さん以外のキャラをあまり

知らない私は、あー咲夜さん以外のプロトタイプはこんな感じなのねと咲マリしながら読んでたのでした。

「永江、合コンに行く。」キャラクター永江衣玖について書く点のような作品なのは結婚することにしたと同じだけど、クズっぷりの方向性が多少違う。どちらかというとこっちは永江さんのクズっぷりというよりはいち独身女性のクズっぷりみたいな感じがするwww

違うな、これがクズっぷりで、結婚することにしたの方はダメっぷりなんやな……。なるほど、正直この作品はちょっと「入れない」感じがあったんだけどその理由がわかった、クズっぷりを楽しむにはそのキャラの可愛さのイメージをもう少し具体的に持ってなくてはたぶん難しいのでありまして、

永江さんに対してダメ女としての可愛さしかイメージできてない私には、ちょっとまだこの作品に入り込んで永江さんかわいいするだけの前提感覚が足りなかったんじゃないかといま思ったのだった。

「何も言えなくて……夏'11」真っ当すぎてわろた。永江さんの視点で永江さんの世界観をぐわわわわと広げていく良い意味でお利口な作品。私が永江さんをよく知らないからだろう、正直私にはこの作品がもっとも優しかった。単純に現パロスキーとしてかもしれないけど。

あと霊夢さんと魔理沙の出番が一番多かったというほどでもないけど一番多かったので好きです。大学パロレイマリがどうしてなかったのか擬似親子ゆかれいむがどうしてなかったのかとこの合同には問うて問うて問うて問いたい。

「姫海棠はたてだけど何か質問ある?」バッドレディスクラブルがもう少し落ち着いた感じになって(イベント分がマイナスされてキャラの数を絞って)みるとこんな感じになったのだろうか(適当)。そのぶんわかりやすくていい。はたてのポジションもまた、博麗荘住人ってことで

興味の線をつなげたままでいやすいし。なんか希望が見える系のエンドに「ねじ巻きさん日和ったかぁーっ!!」と一瞬でも思った私はいったいなにと戦おうとしてたんだろう。ちょっとよくわかりませんねでも後悔はしていない。

総評:おもしろかったよ。そして永江さんがなんなのかわかったようなわからないようなだけど、最初に述べたように「東方現パロ基本幻想アーカイバ」みたいな感じで意識させてもらおうかなーと思いました、まる


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