くるくるばたばた

主に東方SSの解説や感想と、稀に漫画とかラノベとかその他。

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東方SSメモ179
 創想話無印で面白かった作品を、作品集ごとに個人的にメモしたり、なんかその作品集について適当に語ったりするかもしれない記事。作品集179にて。
 スレに投げたレビュー(「作品集ごとに一気読んでレビュー」名義)の転載も入ってるかも。


『戦闘妖精・春告』(片隅氏)
(以下レビュー転載)
【あらすじ】
 <ニピー>。突如幻想郷に出撃した、謎の存在。それらは言葉を持たず、また非常に攻撃的な性質をしており、積極的に妖精達を襲撃している。
 姿形は妖精に酷似しており、一目では見分けがつかない。力も妖精と同程度であり、人間や一般の妖怪の間では妖精とほぼ同一視されている。しかし、<ニピー>には勘のいい人間や頭の良い古参妖怪、そして妖精達には分かる明確な違いが存在していた。
 それは、『一回休み』が存在せず一度死ぬと二度と蘇らないことと、妖精達にはない、不自然な自然の気を漂わせていることである。(以上、本文より抜粋)

 そんな<ニピー>たちと、妖精たちの戦争を描くお話。

【感想】
 ほぼ妖精たちの視点で進む作品で、お話そのものは、妖精たちの戦争を題材にしたエンタメ物、と読んでしまって何の問題もない。
 のだけど、読み進めてみるとけっこう別の見え方を提示される。
 ここからネタバレ注意。


 このお話、妖精たちは妖精たちでわりとガチで戦争しにいってます。上述したように、二ピーは言葉を持たないとされているので、まるっきり謎の不気味な存在、しかも自分達を攻撃するってことで、本気でやっつけにいってます。
 なんだけど、本気で戦争してるっていうのに、どこか悲壮感が無いです。ふつう戦争といえば、なんかいろいろ悲しい物事が付き物だと思うのですが、そういうのが無い。
 それもまあおかしなことではなくて、なぜかというと、妖精には『一回休み』があるからです。戦争でやられても、死ぬことはありません。このニピー、妖精を殺す特殊な能力があったりするわけでもなく、妖精たちは普通に復活します。
 ところで、あらすじ説明で本文から抜粋したように、ニピーには『一回休み』がありません。そしてこのお話は主に妖精たちの視点で描かれ、また妖精たちは本気で戦争していて、しかし妖精には『一回休み』があるのでお話に悲壮感は無い。
 これらをまとめるとどういう構図になるかというと。
 妖精たちの視点に入り込んで読んでるうちは戦争エンタメとして読んで問題ないのですが、ふと一歩引いてみると、これ妖精たちはすっごい無邪気に、また無自覚に、ニピーを『殺して』るんですよね。
 実は「一歩引いた」視点は作中にも導入されていて、これらのことは作中でも語られます。加えて、これが妖精たちの戦争として成り立っているのは、あくまでニピーたちが「妖精と戦争する程度」の弱者であって、また現状幻想郷に大きな影響を与えるでもないから(もしそうであれば人間や妖怪が動くであろう)……といったことも。そしてニピーが何者であるか、彼らの目的が何であるかといったことが明かされるにしたがって、このお話の、ひいては妖精たちの、(普通の人間から見ての)薄ら寒さ、残酷な冷たさが見えてきます。
 こんな感じで、戦争エンタメの裏側に妖精たちならではの面白みが宿っていて、そこらへんがゾクゾクする作品でした。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】83/100点



『バイオの宮古さん』(うぶわらい氏)
 ああ、こいつら大学で学生をやってるんだなあという、どこか地に足のついた感ある蓮子とメリー、それに完全に幻想郷キャラというようではなさそうでもまったく普通の人とするには違和感のある、言うなれば『得体の知れない』気配をかもし出す宮古さんが絶妙でした。面白かったです!(コメントの転載)

『やすっぽい』(アラツキ氏)
 それっぽい。
 と言っちゃうと簡単に聞こえるかもしれないけど、実際それっぽいっていうのはかなり希少なステータスだと思っています。霊夢さんも魔理沙も萃香も少女も、タイトルを借りるならこのお話のやすっぽさ、なんてことなさみたいなのも、全部ひっくるめてとてもそれっぽいと感じまして、つまりとてもよかったです。面白かった。(コメントの転載)


 そのほか一言メモ。
『彼女たちの舞台裏』(犬小屋氏)の一輪さんの失恋っぷりがいい。意外とこういうのってあまり見ない気がする。
『乗化』(司馬漬け氏)の落ち着いたマミゾウや白蓮が素敵。魔理沙もかわゆし。
『舞姫のごとくたまゆらに』(zangi氏)が、ちょっと作劇的過ぎな感あるけど、幻想入りの雰囲気をいい感じにかもし出せてる感。
『旧、すべてくまなく。』(羊飼い氏)がまさしくタグ通りのイチャコラ。
『出世話』(ことやか氏)の妖怪と東方キャラの描き方が素敵。

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東方SSメモ116
 創想話無印で面白かった作品を、作品集ごとに個人的にメモしたり、なんかその作品集について適当に語ったりするかもしれない記事。作品集116にて。
 スレに投げたレビュー(「作品集ごとに一気読んでレビュー」名義)の転載も入ってるかも。
 今回は一言メモのみ。

『首絞められ霊夢』(ケチャ氏)がステキ。ただ、異常性をあまり説明しようと思うと逆に以上に思えなかったり、かといって説明しないと普通によくわからなさそうだったり、とかそういうの難しいなあとも思わせられるかも。
読書メーター2013/01
2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:1冊
読んだページ数:446ページ
ナイス数:4ナイス

NOVA 2---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)NOVA 2---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)感想
かくも無数の悲鳴、バベルの牢獄、衝突、マトリカレントが好み。行列もわりと好みちっくかもしれない。
読了日:1月4日 著者:東 浩紀,恩田 陸,法月 綸太郎,宮部 みゆき,神林 長平,倉田 タカシ,小路 幸也,新城 カズマ,曽根 圭介,田辺 青蛙,津原 泰水,西崎 憲

読書メーター
東方SSメモ178
 創想話無印で面白かった作品を、作品集ごとに個人的にメモしたり、なんかその作品集について適当に語ったりするかもしれない記事。作品集178にて。
 スレに投げたレビュー(「作品集ごとに一気読んでレビュー」名義)の転載も入ってるかも。


人工精鋭スカイドライブ(平安座氏)
 自らを機械ではないと冒頭から主張する一方、藍様視点での地の文が一行ごとに四〇文字で統一されていることは藍様の機械的性質を象徴しており、愛を肯定しようが牛が出てこようがこの一行四〇文字=藍様の機械的性質は微動だにせず、また他の客がいない/無愛想な店員というややわざとらしさも感じさせる確認からして、そもそもこのお話はひょっとすると──とかそういう深読みを……強いられているのか!?(集中線)
 この辺りが深読みであったにしても、実際のところわりと重たいというか本来シリアス系なお話を、細やかに覆い隠すというか笑い飛ばすというか、そういう感じの「一見壊れコメディ」の匂いを勝手に感じ取ったので個人的に楽しめました。
 文字数揃えてもhtmlになると右端が見た目ガタガタになるというのを作者さん的に把握しつつも迷彩がてらという感じで敢行したのか、あるいは把握しておらずエディタ上では揃っているのをいざ投稿したら悲劇ったのか、どちらにせよ揃えるのはなかなかめんどくさかったのではないかなと想像しつつ後者だったら南無三と一応手を合わせておきます。個人的には揃っている環境で見た方が好きというか、作品の印象がわりと変わって素敵でした。(コメントで書いた分をそのまま転載)


不死のロングウォーク(イムス氏)
 面白い。たぶんエンタメ的なアレとして面白かったと感じている、が、本来これの数十か数百倍長い物語の要所、の中のある種類のものをごくごく一部抜き出し、それを一応お話として体裁つけるために彼女の存在とエピローグ的部分をくっつけた、というふうにどうしても見えてしまう……彼女の存在は必ずしもそうとは限らないけど、仮に全部を書いていたならば彼女の描き方は大幅に変わっていたはず……。
 むう、100kbを短く感じるくらいの面白さということでもあるが、素直に勿体無く思える部分はあるな……まあ実際これを全部そのまんま書かれるなんてことはありえないとはわかってはいる、ような気は一応しているのだけど。


五年後の夢追い人(モブ氏)
 うーん良かった! 面白かったです! 関連してるっぽい過去作も軽く見させていただいたのですが、魔理沙や周りの連中をああやって描いてきた上でのこの作品、と思ってみると感慨深い。なんだろう、過去作でも描いてきたこの魔理沙の周りの優しげな世界、それとは関係なく起こる事故、その後も魔理沙のまわりに在るもの、魔理沙が得てきたもの、思ってきたこと、取り戻すもの、新たに志すこと……なんというかここらへんのあれこれを「普通の魔法使い、普通に復活」という言霊が神がかったレベルで纏め上げているように感じられて、めっちゃしびれました。素敵なお話をありがとうございました。(ここまでコメントで書いた分をそのまま転載)
 ここから自分用メモ。
 これ空行の使い方とかもうちょっと構成スマートにできないかなという気もしたんだけど、名前ありオリキャラの台詞を括弧を使わずに書いている(たぶん名前ありオリキャラの存在感を薄くする効果あり? 全部きっちり意識して読んだわけでも確認したわけでもないけど。魔梨沙の台詞には括弧ついてたし、作者さん的になんらかの意図の下では当然ある)ので、まず空行の使い方というか地の文の空行を詰めて台詞ぶぶんだけ空けたりすると、せっかく括弧を使わないで存在感薄くしてるのが、逆に変な存在感持っちゃうっぽいかなとか。んで構成も、もうちょっと全体的に凹凸つけることはできる気もするんだけど、それやるとオリキャラが目立ちすぎちゃうかあるいは必要以上に薄れすぎちゃう気がする。なので実は戦略的にはだいたいこれがいいんじゃないかという感が正直してくる……戦術レベルでちまちま手を加えられそうなところはありそうというか普通はあるので、まあ。


 そのほか一言メモ。
『コミュ障の人形師と、ヒモの魔理沙』(逸勢氏)の魔理沙とアリスをちょこんと突っついてみた感が面白かった。
『博麗さうしジャンジャンビ』(ことやか氏)の、物語として変に脚色しすぎない素朴な感じ……にして、自分の頭の中で考えた要素と軽くトッピングする感じ、なんだろう、素直な二次創作って空気だろうか、そのあたりが素敵。
『喫煙と独占欲は両立出来ない』(enjoy@空の青氏)の魔理沙がかわいいげ。


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