くるくるばたばた

主に東方SSの解説や感想と、稀に漫画とかラノベとかその他。

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東方SSメモ117
 創想話無印で面白かった作品を、作品集ごとに個人的にメモしたり、なんかその作品集について適当に語ったりするかもしれない記事。作品集178にて。
 スレに投げたレビュー(「作品集ごとに一気読んでレビュー」名義)の転載も入ってるかも。

『第四次紅魔図書館清争』(公ノ入氏)
(スレに投げたレビューより転載)
【感想】
 図書館のカビ臭さに愛着を持つ図書館派と、汚物は消毒しちゃいたい館メイド派が戦争もとい清掃すなわち清争するお話。
 いわゆる『真面目にバカをやる』タイプのお話として読める。当事者達は真面目に(楽しそうに?)やってるんだけど、外から見るとこいつらアホだなーという感じの。
 しかし読んでてすごいと思うのは、これ90kbほどあるんだけど、ほぼ最初から最後までまるっきりテンションが落ちないということ。
 どうしてテンションが落ちないのかと考えると、まず上述した図書館清争の全体的な筋書きそのものの面白さというのももちろんあるんだけど、たぶんそれ以上に、その筋書きを描く上での過不足の無さというのが大きかった印象。要するに、無駄なことを書きすぎず、かといっていろいろ省いて簡潔にもなり過ぎない。このバランスがとても上手いと思う。どちらかに偏るとその部分が退屈になってしまいそうだが、そういうことはほぼ無かったと思う(おそらく歯車が回り始めてない最序盤が、この作品内で言うならもっとも退屈な部分だったかもしれない。でも最序盤は最序盤なのでそんなに長く続くわけでもない)。
 そういう感じで、90kbがテンポよくサクッと読めてしまう良質なエンタメ作品。あとアリスや霊夢さんがかわいいのもベネ。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】81/100点


 そのほか一言メモ。
『夏のかたわら』(えび氏)が素晴らしいゆかれいむ掌編。
『彼の景色、其の景色』(松木氏)にひとかけら混ざったかぐもこが素敵。
『楽園を守るひと』(873氏)の霊夢さんがかわいい。
『お願い、私を捨てないで!』(飛び入り魚氏)がサクッと楽しめるスペカ意思ネタ。

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東方SSメモ180
 創想話無印で面白かった作品を、作品集ごとに個人的にメモしたり、なんかその作品集について適当に語ったりするかもしれない記事。作品集180にて。
 スレに投げたレビュー(「作品集ごとに一気読んでレビュー」名義)の転載も入ってるかも。

『カマイタチ戯談』(ことやか氏)
「結局誰が悪者でもないのかもしれない。だから、妖怪が悪い。シンプルな話だ。」がすごい。
(以下レビューから転載)

【あらすじ】
「カマイタチって事は名の如く、鎌・鼬、鼬の仕業に違いないわね。鼬ってすばしっこくて……」
「いや、カマイタチと言えば三兄弟の悪神だろ?一人目が転ばして、二人目が斬る、三人目が薬塗るって奴じゃないのか」
「二人ともちょっと古いですね、カマイタチの正体は強風や旋風で、真空状態ができる事によって皮膚が切れてしまうのです!ブラックジャックで見ました!」
(作品より一部省略しつつ抜粋)

 神社の縁側に並んで座る霊夢、魔理沙、早苗は、それぞれ足に切り傷を負い、包帯を巻いていた。
 これはカマイタチの仕業に違いないと頷き合うも、三人の思い浮かべるカマイタチの像はまったく異なるものだった。

【感想】
 ことやか氏は作品集178で初投稿、これが三作目なのだが、氏の作品の今のところの特徴として、まず一つ、とにかく『らしい』というのがある。
 霊夢や魔理沙、早苗らといった、『キャラクターのそれっぽさ、原作っぽさ』というのもあるんだけど、それだけではない。やや説明しにくい、実際雰囲気的なものではあるのだけど、たぶん『お話自体が原作っぽい空気』というのが一番近い。
 原作の中でも、三月精や香霖堂、茨歌仙、鈴奈庵あたりの、短編連作系漫画。これらの漫画作品の、幻想郷のちょっとした風景、出来事を描こうといった空気が近い。
 ……ただ、近い、というからには、これらの作品ともまたやや違う感触があって……おそらく氏の作品は『幻想郷のちょっとした風景』よりも『妖怪のいる風景』と言った方が正しく性質を示していると思う。妖怪のいる場所で巫女さんをしている霊夢の日々、そこを通り過ぎてゆく、東方のキャラクターではない妖怪たち(基本的に霊夢の視点で話が進んでいて、これもまた、原作っぽくも良い意味で異なる味わいをかもし出してる。原作で霊夢の視点はほぼ描かれないし)。
 そしてもう一ついい感じの味付けとして、境界に居る霊夢さんを視点主にしていることもあってか、外の世界との繋がりを意識させられる部分が多く、それに伴って、妖怪の在り方とかそこらへんへの感傷が自然に作品に溶け込んでいる……という感じのがある。なんかここまで書いてて、香霖堂三月精鈴奈庵を足して三で割って霊夢視点にした感じ、とか言ってみると早い気がしてきた。
 なんか「カマイタチ戯談」よりも作者の作品全体について書いてしまったような気がするが、とにかく「カマイタチ戯談」自体もそんな感じでいい雰囲気の作品なので、ちらっと覗いてみてほしい。1作品20kb未満くらいなので、波長が合うようなら過去作もぜひ。

【五段階評価では分け足りないので百段階評価】74/100点



 そのほか一言メモ。
『にわかにキョンシー』(鹿路氏)が素敵な感じに華扇や青娥を描いてる感じ。
『そして十六夜咲夜はナイフをおろす』(わつじ氏)はちょっといろいろ省略しすぎで物足りなしな感もあるが、わりと真っ当に面白い現代入りというか、現代視点。
『忘れない』(うぶわらい氏)が例のごとく良い雰囲気の蓮子とメリー。
『のみまりさ』(ベータ氏)、なんかこれ系のは好き。

読書メーター2013/02
2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:958ページ
ナイス数:7ナイス

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