くるくるばたばた

ハヤテのごとく!をメインに、漫画ラノベその他について書くブログ。

Kanon 栞ルート自己解釈

 Kanon系に限らずハヤテとかの記事でもそうなんですけど、自己解釈と銘打ってるのは要するにただの概念遊びですよ。
 そして今回は栞の自己解釈。でも栞ルートは香里栞ともに心情の変化だとかその辺が正直よくわからないので、ここで示すのは一つの概念だけ。私が栞の話に救いがあったとは素直に思えない理由。


 栞が最初に祐一に期待したのは、どちらかというとお姉ちゃんの代わり。お兄ちゃんのような位置づけ。
 関係が冷え切ってしまった姉、彼女とやりたかったことを、祐一と共に少しずつやっていく。
 結果的に、お姉ちゃんに今まで求めていたことは、代わりに祐一がやってくれた。そうやって祐一にお姉ちゃんの代わりを務めてもらうことで、「お姉ちゃんとこれからやりたかったこと」についてはいつのまにか消化されていった。
 でも、そうやっていくうちに最終的に残るのは、「これから」お姉ちゃんとしたいことよりも「昔のように」お姉ちゃんと仲良くしたいということ。最終的にそれは叶って、香里の納得を思うと同時に、それで栞も満足する。
 でも、祐一を思うことは、香里を思うこととは方向性が違ってしまった。

 香里への気持ちの方向性は「昔のように」
 かつて築き上げていたもの。

 でも、祐一への気持ちの方向性は「これから」
 これから何かを築き上げていこうというもの。

 栞の話って、今までで一番、普通の恋人同士っぽいお話だったように思います。
 その流れの中で何度と無くデートを重ねている二人ですが、どうも十八話における最後のデートだけは栞の様子が違うように思えます。例えば顔が赤かったり……手を繋ぐのにも妙に意識したり……。

 最初はやっぱり、お姉ちゃんの代わりだった。だから「これから」を思うことは無かったし、思う必要も無かった。
 でも、だんだんとそれが、いわゆる恋愛対象みたいなものに変わっていって……それが決定的になったのは、姉との関係を修復したこと。そのおかげで、もう代わりは必要なくなった。祐一は、香里の代わりではなくなった。だから、誕生日会の後の祐一とのデートは、もうお姉ちゃんの代わりのお兄ちゃんとの寄り道ではなく、純粋に祐一という人とのデート。
 それはきっと、栞にとって楽しかったのでしょう。でもそれは、それまでの行動とは方向性が違う。

 それまでの栞の行動は、祐一との行動も含めて、姉を意識したもの。姉との関係修復を常に夢見て、その土台に立った上での行動でした。それはつまり、かつて持っていた大切なものを取り戻す、過去に視線を向けた行動なんです。
 でも、お兄ちゃんとしてではない祐一との行動は違う。祐一との関係は、栞と香里の間の溝が埋まった瞬間に変わった。もしも栞に未来があったのなら、新しく築いていったであろう関係に。

 まとめると。
 祐一と出会い仲良くなって、その過程で香里との関係も取り戻した栞は、結果的に、叶わないことを知りながら今までも見ていた未来よりも、遥かに大きな幸せに満ちた未来が存在した可能性を示されてしまったわけで。当然ながら、それが叶うことは無いという点だけは変わらず。
「自分が病気じゃなければ、姉と一緒の学校に通えたのに」だったのが「自分が病気じゃなければ、姉と一緒の学校に通って、祐一に恋をしたりできたかもしれないのに」へと変わってしまったということ。

 この辺が、栞の話に救いがあったと私が素直に思えない理由。香里との話は解決したけど、祐一との話は何一つ解決してない。
 理不尽な死を突きつけられた時点で救いなんて……とかいう揚げ足取りは無しで。

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