くるくるばたばた

ハヤテのごとく!をメインに、漫画ラノベその他について書くブログ。

絶対悪の男は「謎」を生み出すのだろうか?

 最近のネウロは面白すぎて自分の脳では追いきれなくなったりもしてますが、最新の一二三話では更に混乱させていただきました。

 絶対悪の男の正体は、「悪意」について「定向進化」とやらをした一族の頭。定向進化なんて言葉は知りませんが、とりあえず言わんとしていることは理解したつもりです。
 さてこの「悪意」「進化」という二つの言葉、この漫画においてなかなか重要な位置を占める単語であると思われます。
 そもそもこの漫画における「謎」の定義は、一巻第一話でのネウロの説明をかいつまんで言うと、『悪意の中に入り込んだエネルギーによって、悪意を護るために張り巡らされた迷路』とのこと。さらに八巻第六十六話からも引用すると、『「謎」は場所を選ばない。強い悪意とそれを護る迷路さえあれば…どこにでも成立し得る』と。
 この漫画における「悪意」は、「謎」を育む土壌。その悪意という面を足がかりに人間を越えているシックスは、正攻法で行くならラスボスとなってもおかしくはない存在。
 さらに、「進化」という単語。この単語の重要度もかなり高いっぽくて、七巻第五十九話や十一巻第九十一話でかなりわかりやすく描かれています。

 そしてこれら二つの単語をふんだんに使ったシックスさんは、今までの犯人連中を遥かに越える「謎」を生み出すことができるはず。謎を生み出すには悪意が必要で、その悪意というものを基点にして進化まで果たしてきたシックスさんなのですから、順当に考えるとそうできるはず。

 ……なのだけど、なんだかこのシックスさんにも違和感を感じるというか。「謎」を生み出してくれる気がしない。
 もう一度定義を書くと、「悪意を護るために張り巡らされた迷路」こそが「謎」とのこと。この「護る」という部分が、現在のところシックスさんには見出せないというか。



 八巻第六十五話において弥子は、「謎」をもって犯罪を犯してきた人には自分の中で「芯」があって、それを持って犯罪をしていたと述べています。この「芯」は「悪意」と言い換えられるのではないでしょうか。
 もう少し詳しく言うならば、誰でも持っている「芯」が、何かのきっかけで強い「悪意」となった場合に、それを護るために展開されるのが「謎」──というのが、この漫画における基本的な概念ではないかと思うのです。
 芯(≒悪意)を護るためのものが、謎。

 HALの場合を例に取ると、刹那さんを再構築するという確固たる「芯」が最初から最後まであって、それ自体は「悪意」ではない。けれど、HALはそれを護り通すことだけを考えて、他のすべてを敵に回しちゃったから。HALの目的、というよりも行動を妨げようとする者が当然ながら存在して、それらから「芯」を護るために張り巡らせたものが、結果として敵対者への「悪意」となり、「謎」になったという感じでしょうか。目的を達成しようという強い「芯」が、結果として「謎」を生み出したと。

 ネウロにおける犯人は、謎を解かれちゃうと豹変することが多いですが、その豹変時の姿が、彼らの「芯」です。殺人を犯したりする犯人は、その「芯」に従って行動しています。……実際のところネウロでは動機に関して、『被害者が憎いから殺した』などの、一見ありがちな理由付けはほとんどされていないんですよね。ほとんどが「芯」によって説明されている。
 例えば四巻終盤から五巻にかけての事件の犯人さんも、『自分を振った被害者が憎いから』というより、『自分の芯を侵したから殺した』という描かれ方をしていますし。初期はネタとしての扱いが大きかった犯人の豹変に関しても、動機を「芯」で説明するための手段だったのでしょう。

 さて、芯が悪意へと変わってしまうのは、言ってしまうと、その「芯」に敵ができてしまったがためですよね。敵がいるから護る必要が出てきて、敵に対する悪意が沸き、芯を護るための謎が構築される。
 そしてその敵は、殺人事件的な話だったら被害者がそれに含まれることもあるのですが、多くの場合はそうではなく、『自分の犯罪が明るみに出ること』となります(HALとかは少々例外)。
 これに関してはイメージしやすいでしょう。人を殺しても捕まりたくないから何らかのトリックを使う、みたいな。結局捕まっちゃったら自分の芯を通すこともできなくなるって人がほとんどですから。



 んで、やっとシックスさんの話に戻りますが。
 単純な印象として、シックスさんには「悪意」があっても、「芯」が見えない。かといって実は何かを隠していて……とも見えず、というか「悪意」以外に何も持ってないんじゃないかって感じです。
 さらに、『自分の犯罪が明るみに出ること』を恐れているかというと、そういうわけでもなさげ。自分の存在を警察の前に晒し、悪意の赴くがままに人を殺しちゃったりと、もうやりたい放題。貫き通すものも護るものも見えないから、この人が「謎」を作るイメージが沸かないんですよね。

 現時点で考えられるのは、今までの犯罪者のように「芯が悪意になる」のではなく、「悪意が芯になる」という形……とか? というか既になってるのかな?

 そういえばシックスさんは一応ネウロに手を組むことを持ちかけてるわけで、普通に考えたらシックスさんにも何らかの目的があって、その助けになるであろうネウロを誘う……という構図が見て取れなくも無いのだけど、絶対悪さん何考えてるかわからんからなあ。ネウロを不快にさせたのも計算の内だと言われりゃそれで納得しちゃいそう。そうした理由は「なんとなく(の悪意)」とか言われりゃほうほうと頷いてしまいそう。

 ……まあ、次週以降も期待です。ネウロとシックスさんがどれだけはっきり敵対するかで、考えも変わってきそう。

Comment[この記事へのコメント]

 

初めまして。
早速ですがパレットさんの解説(?)を参考に自論を書きます。
悪意があるけど芯がない。造る事は出来てもそれを生み出す元が無い。なら話は簡単。提供すればいいんです。
成長したくても成長する力が無い“芯”に、“謎(トリック)”という水を与えれば芯は成長し、“犯罪”という華を咲かせます。そうすれば芯を持たなくても犯罪を(間接的に)行なう事が出来るわけです。芯自体は天然ですから、養殖を嫌うネウロも一応は納得すると思います。シックスもネウロの敵足る存在となるわけです。シックス自体、人の弱みを握りそれを使って遊ぶのが好きなようですし。
・・・というのが自論です。どうでしょうか?
  • 三毒煩悩 
  • URL 
  • at 2007.09.05 02:33 
  • [編集]

どうも、はじめまして。 

 三毒煩悩さんの自論をちゃんと理解できたかどうかは怪しいですが、

>提供すればいい

 少なくともこの部分に関してはわかった気がします!
 ただそうなると、シックスさんに「提供」する人、いわゆる黒幕的な存在が必要になってくるわけで……ちょっとごちゃついてくるかな、という感じはありますが。
 与える「謎」、結果として成立する「犯罪」については、やっぱり世界を滅ぼすぞー的なレベルまで逝っちゃうんじゃないかなというようなこともなんとなく考えちゃったりしてます……そのくらいまでいかないと、そもそもシックスさんの敵となりえない感じですし。

  • パレット 
  • URL 
  • at 2007.09.06 03:17 
  • [編集]

 

すみません、ちょっと書き方が曖昧でしたね;
シックスは「提供する側」、トリックを芯を持つ人に与えるという役目という考えです。
シックスは多数の人間の弱みを握る程の情報網を持ってますから人材には困りませんし、トリックも高度な物を作るでしょうし、何度でもネウロの前に立ちはだかる事が出来ます。
以上が補足です。
  • 三毒煩悩 
  • URL 
  • at 2007.09.06 21:45 
  • [編集]

初めまして 

色々見てきてようやく内容の似てそうなブログたどり着きました。
早速ですが自分は三毒煩悩さんとはちょっと違ってシックスは「提供する側」というかシックス自体が次なる悪を生むための「肥料」であると思います。成長促進剤としては劇薬すぎではありますが…
理由としては、弥子の「Xiの中身にはアイが必要だった」(その人の中身は他人によって作られる)というのにも合致すると思います。
弥子自身もアヤとHALがいたから今がありますし…
パレットさん、初めましてなのに他人のブログに長文書いて申し訳ありません。
  • かんなづき 
  • URL 
  • at 2007.09.07 01:53 
  • [編集]

おあー 

 >三毒煩悩さん

>シックスは「提供する側」

 なるほどそっちでしたか! 勘違い恥ずかしー!!
 つまり探偵学園Qで言うところの冥王星的な位置づけなわけですね。それならたしかに、シックスさん自体に芯が無くても事足りそう。
 ただ一つ問題を搾り出すとしたら、

>何度でもネウロの前に立ちはだかる事が出来ます

 この言葉の通り、何度でも立ちはだかって終わりが見えないということでしょうか。謎を提供する役割があるならネウロが彼を消す必要が無く、まさにいつまでもエンドレスに……まあ、その辺は読者が心配する事柄ではない気もしますが。


 >かんなづきさん

 これもまた勘違いしていて恥ずかしー! かもしれませんが、

>その人の中身は他人によって作られる

 この「他人」にシックスさんが該当して、他の人を捻じ曲げていく……といった感じでしょうか?
 葛西さんが彼のことを「悪のカリスマ」と評していたのが思い出されます。葛西さんくらいの潜在能力(?)を持った人にはその辺強く作用するとか……なんとなくイメージできるかも。上の三毒煩悩さんの話よりも、ちょっと感覚的な部分ですね。
 あ、それと、長文とかに関しては全然気にしないでくださいなー。

  • パレット 
  • URL 
  • at 2007.09.07 12:37 
  • [編集]

 

シックスの定向進化(馬なら「より速く走る」に特化する)の話を読んで真っ先に思い浮かべたのが朝比奈みくるです。彼女は未来人でかわいい・童顔・巨乳です。つまりこれからの人類の女性はその3つの特徴をもつものがもてて種を保存される。その結果みくるが誕生するとなると。ここにも定向進化があらわれています。
  • 定向進化 
  • URL 
  • at 2008.04.19 22:36 
  • [編集]

みくるがキョン妹に似てるって話はそこらここらで聞いた 

 いずれは童顔という要素がすべてを押しのけ、人類みなロリ化するわけですね! ……違う?
 定向進化って考え方はなんとなく何を言おうとしているのかはわかるけど、たぶん「頭脳」に特化してきた(手を扱うこと、とかでもあるのかな?)人類、その中で「悪意」に特化した一族がいる……とまではなんとなく納得して、しかしどうして彼らの肉体までめちゃめちゃ強化されるのかなーとか思ったり思わなかったり。
 ところで私はオーソドックスに佐々木派なので、人類皆みくる化しちゃったら困るぜ(´・ω・`)

  • パレット 
  • URL 
  • at 2008.04.20 00:32 
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