くるくるばたばた

ハヤテのごとく!をメインに、漫画ラノベその他について書くブログ。

アスラクライン8巻 真夏の夜のナイトメア

選択とは、ひとつの未来を選んで、それ以外の可能性を切り捨てることでは断じてない。きみが破壊し消滅させたすべての世界と生命と精神の膨大な質量を背負うということ。
 力を振るうには、代償が必要になる。そしてこの物語における代償は、ある意味他の何よりも恐ろしく、くっきりとした形を持って現れる──精神の変容。その行き着く先は、消滅。
 敗北したわけではない。有無を言わずに殺されたわけではない。力の代償としての消滅。そうすることで消滅すると知っていてクルスティナは行動し、そして必然として、消滅した。

 唯一登場していた「アスラクライン」が退場。
 この悪役には、意志も覚悟もあった。手段は違えど目的を同じくする彼の姿は、夏目智春に「選択」を促した。水無神操緒も、躊躇いなくそれに頷く。それはおそらく、いつか佐伯玲士郎と志津間哀音がそうしたように。
 彼らだけではなく、倉澤六夏や橘高冬流もそうなのでしょう。飄々としているようで、好き勝手にしているようで、彼女らも既に「選択」を終えている。これまでのなんでもないような日常は、その上に立っていた。

 そして嵩月奏に現れる、非在化の兆候。たとえ彼女と契約したところで、加賀篝隆也の辿った、アスラクラインとしての結末が。そうしなかったところで、彼女は消滅し、そして操緒も、哀音がそうであったように、いずれは消える。示される道に希望は無く、だから、第三の道を探すしかないのでしょう……ある意味そうしようとしたのが加賀篝隆也だったか。
 副葬処女の魂を削り取る機巧魔神と、契約者の魂を削り取る悪魔。どうにもこうにも、やるせない設定です。


 やー、しかし怖い怖い怖い。
 確かな意志と真摯な関係、それらすべてが死亡フラグに見える。七巻で完全に毒された。

 アニアの「私は大丈夫だ」「ありがとう」がなんとも胸に来る。しかしこれで、鳳島にも死亡フラグか……。
 氷羽子の契約者は誰でしょうか。部長でしょうか、兄でしょうか。兄だったら年齢的にいくらなんでもだし、部長だったら橘高さんが……あれ、ちょっと見たいかも。

 しかし、このお話の登場人物は、特に戦いの中心にいる人たちは、どいつもこいつも。
「琴里か……おまえまでそんな目で俺を見るなよな。まったく機巧魔神の副葬処女ってやつはどいつもこいつも……」
 ほんとにさ、ってね。

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