七姫物語
ああ、楽しさの匂いがする。ある大陸の片隅。そこでは、七つの主要都市が先王の隠し子と呼ばれる姫君を擁立し、国家統一を目指して割拠した。
その中の一人、七宮カセンの姫に選ばれたのは九歳の孤児だった。彼女を擁立したのは、武人のテン・フオウ将軍とその軍師トエル・タウ。二人とも、桁違いの嘘つきで素姓も知れないが、「三人で天下を取りにいこう」と楽しそうに話す二人の側にいられることで、彼女は幸せだった。
しかし、彼女が十二歳になった時、隣の都市ツヅミがカセンへの侵攻を始める……。
カラスミの目で見る世界は、誠実で、どこか優しくて、そしてどうしてか、彼女の物語には、心奪われる楽しさがある。テンとトエル、二人との出会いによって広がりゆく彼女の世界は、とても大きな夢を見る痛快さと共にある、楽しさに溢れている。
同じ立場にある琥珀姫、黒曜妃との交錯。
おそらく彼女たちの目から見る世界はまた違う色を持っていて……彼女らの目に空澄姫はどのように映っていたんだろう。
新刊であるところの五巻が今月発売であり、それを本屋で見た際ビビッと何かを感じたのと、私が現時点でその感性に最も信頼を置いている人がおすすめしていたのもあって、収集決定。お話が続くほどに面白くなりそうな雰囲気で、十分に読ませてくれる作品でした。


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